【6〜9月編】薬剤師国家試験の理論問題対策|273点合格者が実践した5周ループのやり方とやってはいけないこと

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この記事は「薬剤師国家試験 勉強スケジュール完全版」の続きです。

「理論問題に入ったら急に解けなくなった」「6〜9月って何をどう進めればいいの?」——必須問題を終えた薬学生がぶつかる、あの壁です。

この時期に正しく取り組めるかどうかで、9月の統一模試の結果が大きく変わります。逆に「なんとなく問題を解くだけ」で夏を終えてしまうと、直前期に焦ることになります。

こんな悩みがある方向けの記事です。

  • 必須問題は終わったが、理論問題に入ったら急に解けなくなった
  • 6〜9月の勉強方針が定まっていない
  • 夏の中だるみで勉強が止まりかけている
  • 9月の統一模試に向けて、今から何をすればいいか知りたい

この記事を読めば、次のことがわかります。

  • ✅ 理論問題を効率よく周回する「5周ループ」の具体的なやり方
  • ✅ 6〜9月の科目ローテーションの組み方
  • ✅ 青本の正しい使い方
  • ✅ 夏の中だるみを乗り越えた実体験
  • ✅ 6〜9月の終わりにクリアしたい到達基準

執筆者のすんすんはんは現役薬剤師2年目。第110回薬剤師国家試験を273点で合格。6年生の4月時点で学年178人中130位からのスタートでしたが、6〜9月の理論問題対策で9月の統一模試ⅠでA判定を取得。実体験をそのまま書いています。


目次


目次

はじめに|6〜9月は理論問題で最も挫折しやすい時期

必須問題から理論問題に入ると一気に難しくなる

4〜6月で必須問題を一通り終えて、「少し知識がついてきたかも」と感じ始めた頃に理論問題へ進む。この瞬間、多くの薬学生が同じ壁にぶつかります。

「さっきまで解けていたのに、なんで急にわからなくなるんだ」

理論問題は、必須問題とは難しさの種類が違います。必須問題は知識を1つ持っていれば解ける問題が多い。理論問題は複数の知識をつなぎ合わせて考えないと正解が出ない。問題数も圧倒的に多い。必須問題を終えた安心感と、理論問題の難しさのギャップで、ここで挫折しそうになる薬学生は少なくありません。私も同じでした。

読者くん
必須は解けてたのに、理論に入った途端ぜんぜん解けない…私、向いてないのかな。
すん
わかる、そこは本当にみんながぶつかる壁なんだ。必須は“覚える”、理論は“使う”。種類が違うだけだよ。向いてないわけじゃない。

理論問題と必須問題の違い

なぜ必須問題は解けたのに、理論問題になった途端に解けなくなるのか。理由は、問われている「思考の深さ」が根本的に違うからです。

  • 必須問題:1つの知識で1つの答えを出す。「この薬の作用機序は?」のような一問一答に近い形式。
  • 理論問題:複数の知識をつなぎ合わせて考える。患者情報・薬物動態・副作用・相互作用などを組み合わせて正解を導く必要がある。

必須問題で「知識を覚える」段階は終わり、理論問題では「知識を使う」段階に入ります。この切り替えを意識するだけで、解き方が変わってきます。

この時期を乗り越えた人が合格に近づく

逆に言えば、この夏を乗り越えられた人は、合格にかなり近づきます。

私は6年生の4月時点で学年178人中130位からのスタートでしたが、6〜9月に理論問題を繰り返し周回し、9月の薬ゼミ統一模試ⅠでA判定を取ることができました。成績が大きく動いたのは、まさにこの時期の積み重ねがあったからだと感じています。

「今の自分には無理かも」と感じているなら、大丈夫です。誰でも最初は解けない。それでいいんです。解けなかった問題が少しずつ解けるようになるプロセスを積み重ねることが、この時期の正しい過ごし方です。

6〜9月の到達目標

目標は5周、最低3周でも戦える

この記事のタイトルは「5周ループ」ですが、正直に書くと私自身は3周でした。それでも9月の統一模試ⅠでA判定を取れたので、最低3周でも十分戦えます。目標はあくまで5周。まず3周を確実に終わらせることを優先し、余裕があれば5周を目指してください。知識の定着は確実に上がります。

ペースの目安は、1周目は1年分の問題を1〜2週間かけて解く。2周目以降は3〜5日で回せるようになってきます。10年分すべてを消化するのが難しい場合でも、最低5年分には取り組んでほしいと思っています。類似問題が繰り返し出題されるため、5年分やるだけで出題傾向と頻出テーマが肌感覚でわかってきます。

正答率60%以上の問題を落とさない状態に近づける

国試の合否を分けるのは、マイナーな難問より「みんなが解ける問題を確実に取れているか」です。この時期は、正答率60%以上の問題を落とさないことを最優先に意識してください。回数別既出問題集の各問題ページに正答率が記載されています。

青本を辞書として使う習慣を作る

「青本を最初から読んでから問題を解こう」は、この時期にやりがちな落とし穴です。正しい使い方は後の章で詳しく説明します。

自作問題ノートに弱点を集める

問題を解いて間違えた内容・理解が浅かった内容を、自作のノートにまとめる習慣を作ります。この「自作問題ノート」が、直前期の最強の武器になります。具体的な作り方は自作問題ノートの作り方の記事をご参照ください。


理論問題5周ループの具体的なやり方

1周目は解けなくて当然

理論問題の1周目は、ほとんど解けなくて構いません。「こんなに解けないのは自分だけかも」と感じるかもしれませんが、みんな最初はそうです。1周目の目的は「全体像を把握すること」と「どんな問題が出るのかを体で知ること」です。解けないことへの焦りより、「1問ずつ前に進む」ことだけ意識してください。

読者くん
1周目、ほとんど×ばっかり…正直へこむ。
すん
1周目はそれが正常!解けないんじゃなくて、まだ“出会ってない”だけ。×を見つけられた分、ちゃんと前に進んでるよ。

○△×で問題を仕分ける

問題を解いたら、その場で○△×をつけていきます。

  • :5択全ての選択肢について「なぜ正解か・なぜ違うか」を完璧に説明できる
  • :答えはわかるがなんとなくで、根拠を説明できない
  • ×:わからない

このフラグをつけることで、2周目以降の効率が大きく変わります。

3回連続○の問題は断捨離する

○が3回連続でついた問題は、いったん外します。完全に忘れるわけではなく、「今は繰り返す優先度が低い」と判断して次に進む感覚です。これで周回のスピードが上がり、△と×に集中できます。

×と△を中心に3周目以降を回す

3周目以降は、×と△の問題だけを解き直します。正解できていた問題をもう一度解くのは時間のムダです。「苦手な問題だけを何度も解く」ことで、ニガテが着実に潰れていきます。落ちる人の特徴の記事でも触れていますが、できる問題ばかり解き続けてしまうのは典型的な失敗パターンです。

自作問題ノートへ落とし込む

×だった問題で「なぜ間違えたのか」が重要です。青本や解説を読んで理解したら、その内容を自作問題ノートに書き出します。「間違えた→調べた→書いた→見返した」のサイクルが、理論問題の得点力を底上げします。


科目ローテーション

物理・薬理・法規

化学・衛生・薬剤

生物・病態・実務

私が実践したのは、9科目を上記の3セットに分けて毎日ローテーションする方法です。基本は1日1科目を目安にしていましたが、進み具合や気分によって2科目やる日もあれば、1科目に絞る日もありました。「絶対に1科目だけ」とルールを厳しくしすぎず、臨機応変に対応するのがポイントです。

苦手科目だけに偏らないようにする

苦手な科目は触れるのが嫌になります。ただ、それを放置すると直前期に一番時間がかかる科目として残ります。ローテーションに苦手科目を組み込んでおくことで、少しずつ慣れていく感覚が出てきます。得意科目だけを伸ばしても合否には直結しません。全科目をまんべんなく触れることが、この時期の基本方針です。


この時期の青本の使い方

青本は最初から読まない

「青本を最初から読んで理解してから問題を解こう」という考え方は、この時期の最大の落とし穴です。青本は各科目の内容が網羅的にまとまっているため、最初から読み始めると膨大な時間がかかります。読み終えた頃には最初の内容を忘れている、という経験をした人も多いはずです。青本は「辞書」です。辞書を最初から読む人はいません。

問題を解いてわからないところだけ開く

理論問題を解いていて「なぜこの選択肢が正解なのかわからない」と感じたとき、はじめて青本を開きます。該当箇所だけ確認したら閉じる。「問題を解く→わからない→青本で確認」という順番を徹底することで、青本を最も効率よく活用できます。

太字・赤字・図表を中心に確認する

青本を開いたとき、全文を読む必要はありません。問題と関係のある箇所の太字・赤字・図表だけを確認すれば十分です。「その問題を解くために必要な情報だけ取る」という意識で使いましょう。

読んだ内容を自作問題に変換する

青本で確認した内容は、そのままにせず自作問題ノートに書き出すとより効果的です。「読んだだけ」では抜けていきますが、自分の言葉でノートに落とし込むことで定着が深まります。


モチベーションが落ちたときの対処法

夏に中だるみが起きる理由

私にも、夏に大きく気力が落ちた時期がありました。必須問題をある程度こなして「知識がついてきた」と感じていたのに、理論問題に入ったら全然解けない。あの時のがっかり感は今でも覚えています。

夏の中だるみが起きる理由は主に2つです。「必須問題との難易度差によるギャップ」と、「目に見える成果が感じにくいこと」。特に夏は暑さや疲れも重なり、モチベーションが下がりやすい季節です。でも、そこで止まるかどうかが、合否に大きく関わってきます。

完璧を目指さず、昨日より前に進める

やる気が出ないとき、私がやっていたのは「まず1問だけ解く」ことでした。机に向かって、自作ノートをパラパラとめくる。それだけでも構いません。1問解くと、「じゃあキリのいいところまで」「ここがわからないから調べてから終わろう」という気持ちが自然と生まれてきます。

これは「作業興奮」と呼ばれる、人間の脳の仕組みに基づいています。やる気が出てから動くのではなく、動くことでやる気が出てくる。この順番を意識するだけで、机に向かうハードルがぐっと下がります。

読者くん
夏になって、急にやる気が出なくて…机に向かうのもしんどい。
すん
その時期あるよね。コツは“1問だけ解く”。やる気は動くと後からついてくるから。出ない日は自作ノートをめくるだけでもOK。

寝る前に自作ノートだけ見返す

私は週に1日、「昼間は完全に好きなことをする日」を作っていました。ゲームでも、友達と遊ぶのでも、なんでもOK。その日の夜にノートをちらっと見るだけで、勉強は基本的にお休みです。毎日ストイックに続けることが必ずしも正解ではありません。週1日の息抜きがあることで、残り6日間を気持ちよく走れる感覚がありました。

もうひとつ、私が実際にやっていたのは「もし国試に落ちたら何が起きるか」をリアルに想像することです。浪人して薬ゼミに通えばそれだけで数十万円かかります。友人が社会人として給料をもらって楽しんでいる間、自分は1年間また勉強漬け。家族への精神的・金銭的な負担もあります。「どうせサボっても来年また同じことをするなら、今年1年だけ頑張って終わらせよう」——そう考えると、不思議とやる気が戻ってきました。


6〜9月にやってはいけない勉強法

青本を最初から通読する

繰り返しになりますが、最初から通読する使い方はこの時期に最もやってはいけないことのひとつです。時間がかかる割に、問題を解く力はつきません。

マイナー知識に逃げる

「こんな問題が出たら困る」と思ってマイナーな知識を調べ始めると、どこまでも深みにはまります。この時期は頻出問題の正答率を上げることが最優先です。マイナー知識は直前期に必要があれば対応すれば間に合います。

できる問題ばかり解く

「わかる問題を解いているとやった気になる」のは要注意です。できる問題をいくら解いても、苦手な問題は解けないままです。意識的に△と×の問題に向き合う時間を作ってください。

間違えた問題を放置する

「とりあえず次に進もう」と×問題を放置すると、次に解いたときも同じ問題で間違えます。間違えた問題を放置しないことが、点数を上げる最も確実な方法です。落ちる人の特徴の記事でも、この点を詳しく書いています。


6〜9月の終わりにクリアしたい基準

理論問題の頻出範囲を一通り見た

全範囲を完璧に仕上げる必要はありません。5年分以上の過去問に一通り触れていれば、頻出テーマの把握はできているはずです。

×問題が減ってきた

最初の頃と比べて、×の数が明らかに減ってきているなら順調です。私自身、9月の統一模試ⅠでA判定を取ることができ、「解ける問題が増えてきた」という実感が持てました。完璧でなくていい。今の自分が3ヶ月前より前に進んでいれば、それで十分です。

自作問題ノートが増えてきた

弱点を書き出したノートが積み上がってきているなら、それは着実に前進している証拠です。直前期には、このノートだけを繰り返し見ることになります。

9〜12月の実践問題・模試対策に移れる

理論問題の土台が固まったら、次は実践問題と統一模試の活用が中心になります。統一模試の活用方法については別の記事で詳しく解説する予定です。


使用教材

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この時期の勉強の軸になった教材です。年度別に問題が並んでいるため、本番と同じ形式で繰り返し演習できます。○△×で仕分けながら、苦手問題だけを繰り返す使い方が最も効果的でした。詳しい選び方・使い方は参考書ランキングの記事にまとめています。

青本

問題を解いていてわからない箇所を確認するときだけ使いました。辞書として活用するのが正しい使い方です。内容は網羅的なので、辞書として引けばどの問題にも対応できます。

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この時期から毎朝1ページだけ解く習慣を始めました。計算問題は毎日少量ずつ触れ続けることで、解き方の手順が体に馴染んできます。まとめてやろうとすると解き方を忘れるたびにゼロからやり直しになるので、「毎日少しずつ」がおすすめです。詳しい使い方・取り組み方は別記事で解説予定です。


よくある質問

Q. 理論問題は全年度やらないといけませんか?

A. 10年分すべてを消化するのが難しい場合でも、最低5年分には取り組んでください。類似問題や出題傾向がわかるようになります。

Q. 青本は絶対に買わないといけませんか?

A. あった方が便利です。問題を解いていてわからないところを確認するための辞書として使います。最初から通読する必要はありません。詳しくは参考書ランキングの記事をご覧ください。

Q. 6月から理論問題を始めるのは遅いですか?

A. 遅くありません。私自身、6年生の4月まで本格的な国試勉強をしていませんでした。今から正しい方法で取り組めば、9月の模試で手応えを感じることは十分できます。逆転合格の記事も参考にしてみてください。

Q. 中だるみが続いてしまい全然勉強できていません。

A. まず「1問だけ解く」ことから始めてみてください。やる気が出てから動くのではなく、動くことでやる気が出てくる。完璧にやれない日があっても大丈夫です。週1日のリフレッシュデーを設けて、長く続けられるペースを作ることの方が大切です。

Q. 理論問題と実践問題は何が違いますか?

A. 理論問題は知識を組み合わせて考える問題、実践問題は症例や現場設定をもとに判断する問題です。6〜9月はまず理論問題で知識の使い方を固めることが重要です。


まとめ

この記事では、薬剤師国家試験の理論問題対策として、6〜9月に私が実際に取り組んだ内容をまとめました。

  • 理論問題は5周を目標に、最低3周・5年分以上に取り組む
  • ○△×で問題を仕分け、×と△を繰り返して苦手を潰す
  • 青本は辞書として使い、最初から通読しない
  • 科目ローテーションで全科目まんべんなく触れる
  • 中だるみには「1問から行動」「週1リフレッシュ」「落ちた先を想像する」で対処する

この時期は誰でも挫折しそうになります。でも、昨日より1問でも解けるようになっていれば、それは確実に前進しています。焦らず、今日の自分が昨日の自分より少しだけ前に進めていれば十分です。

読者くん
理論で心折れかけてたけど、ちょっと頑張れそう。ありがとう…!
すん
うん、その調子。夏を越えれば一気にラクになるよ。一緒に乗り切ろう!

勉強スケジュール全体の流れは勉強スケジュール完全版を、4〜6月の必須問題対策は4〜6月 必須問題対策の記事をあわせてご覧ください。

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この記事を書いた人

・ハンドルネーム:すんすんはん
・現役薬剤師2年目・25歳
・第110回薬剤師国家試験273点/345点満点合格
・5年生まで研究漬けでノー勉→6年生から本格始動
・NISA毎月65,000円積立中
・発信内容:国試勉強法×資産運用実録

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